べアリングは何度まで加熱すれば良いのですか?

ベアリングの加熱温度は、軸受の寸法及び必要とするしめしろなどから、図を参考にして決めることが出来ます。但し、ベアリングの材質や潤滑油に影響を及ぼさないよう、120℃以上に加熱しないでください。

加熱の原理は?

ベアリングヒーターの原理は、ベアリングが変圧器の2次側1巻の巻き線を短絡したものと同じ原理で、ベアリングに誘導される2次短絡電流の銅損によりベアリングを発熱させます。

ベアリングヒーターをインバータ駆動にするメリットは?

加熱するベアリングの大きさや加熱に使用するI型コア形状に影響されることなく常に一定の電力を供給することが出来るため、加熱能力に優れています。
(弊社新旧比較で最大30%)

世界の電圧と周波数に1台で幅広く対応します。特に1kVAのポータブル型以外の機種は、業界で初めて三相電源に対応しております。

弊社独自のインバータ制御システムにより、優れた安全性と操作性を実現しました。

インバータとは?

交流商用電源の電圧と周波数を可変することで、主にモーターの回転を高度に制御する装置のことです。

グリース封入型ベアリングは加熱できますか?

加熱できます。ベアリングヒーターはベアリングの内輪と外輪に電流が誘導されるので、グリースや転動体は発熱しません。但し、長時間保温しないでください。

I型コアはどのように使うのですか?

3種類のI型コアの中から、加熱するベアリングの内径に挿入できる最も大きな   I型コアを選びます。加熱する際はI型コアの研磨面と本体コア研磨面とが合うように設置します。

温度センサはどのように使うのですか?

付属の温度センサを本体側コンセントに差し込みます。このとき、+極と-極を間違わないでください。温度センサが正しく差し込まれてないと、エラーが表示され温度制御モードでは加熱できません。次に温度センサ検出面に異物が付着してないことを確認し、ベアリングの内径端面に設置します。温度センサに内蔵されている永久磁石の吸引力が強いので、温度センサ着脱の際は必ずセンサボディーを持ってください。また、非接触型の放射温度計は放射率等の影響によりご使用になれません。

加熱中に本体やコアに触っても大丈夫ですか?

誘導電流が流れて発熱するのはベアリングだけですので、本体やその他の部品は発熱しません。但し、誘導加熱の原理上磁界を発生させるので、ペースメーカーをご使用の方はベアリングヒーターを操作しないでください。また、時計など磁性体を近づけないようにしてください。

ベアリングを複数個同時に加熱できますか?

加熱は可能ですが、同じベアリングを重ねた分だけ加熱に要する時間が長くなったり、温度ムラが生じる可能性があります。また、加熱されたベアリングを取り出して作業を行う際、全てのベアリングで同時に作業を行わなければ残りのベアリングの温度が下がってしまい再加熱を行う必要が生じます。

加熱中にI型コアとベアリング内輪が接触してもいいですか?

I型コアはベアリング内輪に挿入されていれば、コアと内輪が接触していても加熱性能に影響はありません。

加熱中の振動や音が購入時より大きくなったと感じるのですが?

I型コアの研磨面、又は本体コア研磨面に錆や汚れが付着していませんか?研磨面は常にグリースを塗り、異物を挟み込まないように注意してください。また、I型コアと本体コアは、約0.3mm厚の珪素鋼板を数百枚も積層接着したものです。割れが生じないよう、取り扱いには十分注意してください。